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no rain, no rainbow

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雨が降っている。
ただそれだけなのに、
雨は街の表情をがらりと変える。

@表参道。
たばことコーヒーを片手に
表参道に面したカフェの2Fから、
道ゆく人を眺める。

カサ、カサ、カサ・・・。
人がカサに隠れて、表参道はカサで溢れかえっている。
カサがふわふわ浮いていて、
ゆっくりゆっくり動く。

なんだかくらげに見えてきた。


どんどんテクノロジーは進歩して、
いまや携帯でテレビも見られる。
ナビの声に耳を澄ませば、
車はどこでも正しい場所に着く。
耳につながっているi-pod nanoは、
2000曲もの音楽でわたしを飽きさせない。

どんどんデザインは進化して、
街にはさまざまな色と形で溢れている。
すぐ近くには安藤忠雄のデザインした表参道ヒルズ。
落ち着けるかどうかは別として、
ちょっと気の利いたおしゃれなカフェなんて、
腐るほどある。


そんな中で、
カサはずっと前からそのままで、
シンプルな形を保ち続けてきた。

しかもくらげに見えるのは、
値段も安い透明ガサが圧倒的に多いのも
その一因だろう。


人間は、案外くらげみたいなものかもしれない。

不安定で、ときには人も刺して、
弱くて、ふわふわしている。
でも、海の中を漂うそれは、
ときに驚くほど美しかったりする。

とにもかくにも、
少なくとも、ここから見るカサを差して歩く人たちは
くらげみたいに見える。

でも、わたしがカフェでひとりでこんなくだらないことを
色々考えているように、
くらげみたいに、あのカサを差して歩くひとりひとりにも、
色んな感情があるんだな。
そして、それがくらげを動かしている。

そう思うと、くらげたちが妙にいとおしく思えた。



話は変わるが、
わたしの左腕は、少し触れるだけで痛む。
雨のしずくがカサをうまくよけて、
左腕に当たるだけで、
声を上げてしまうくらい痛かったりする。
だから、人ごみや電車の中では
特に他人が憎かった。

退院したてで、鞭打ちの人がよくやっている、
カーラーを首につけていても、
電車の中で、今まで誰一人として、
席を譲ってくれる人はいなかった。
それどころか、自分は席に座りながらも、
立っているわたしの首や全身を
じろじろと意地悪く眺め回す人もいた。
人はほんとに冷たいなって何度も思った。

最近は一見、見た目には麻痺が目立たず、
普通の人と変わらない。
でも、ちょっと触れられただけでも痛い左腕や、
すぐに膝が折れる左足は、
電車が堪える。

やたらと他人を押しのけて電車を降りていくおじさんに悲鳴を上げ、
いっそのこと、左手にガムテープでも貼って、
「麻痺してるので触らないでください」
と書いておこうとまで思うのは、
一度や二度ではない。

でも、つい最近、生まれて初めて
席を替わってくれた人が、ふいにあらわれた。
しかも、わたしの前の席ではなく、
その3人くらいとなりの人。

「おじょうさん、こっちに来て座りなさい。」
と声を掛けられたとき
予想外すぎて、一瞬声が出なかった。

普通に見えるであろう、わたしの動きのどこで異常を察して、
心配してくれたのだろうか。
肉親か誰かに、わたしのような症状の人がいるのだろうか。

素直に好意に甘えて、座席に座ってから、
なんだか胸がいっぱいになってしまった。
わたしが先に降りることになって、
少し離れたところに立っていたその人に、
何度もお礼を言って降りた。


その人が、なんでわたしに席を替わろうと思ってくれたのか、
理由はまったくわからない。
だけど、ひとつだけ、
わかったことがある。

経験の分だけ、
視点が増えて、
その分、他人を思いやれるようになるのなら、
つらい経験も悲しい経験も、
決してマイナスではないということ。


もう何度も言っているけど、
“no rain, no rainbow”ということばが好きだ。
これはただ、「やなことの後にはいいことがある」
という意味以上のことばなんじゃないかって、
初めて気づいた。

雨はやがて上がり、晴れる。

でも、ただ晴れではなく“rainbow”である理由。

それは、雨なしでは絶対に見れない虹のように、
つらい経験や悲しい経験によって、
それがなければ、
絶対に見られないもの、感じられないものを
得られることを示唆しているのではないか。

七色の虹のように、
さまざまな経験によって、
少しずつ視点が増えて、
人生がより豊かになる。

そう思ったら、
このことばが前以上に好きになった。


そんなことを考えた、
雨の日の表参道。

やっぱり雨は、
恵みの雨です。





なんか変な虹です。
不気味なので送りました。
うそ。
きれいなので送ります。

少し前に見た、映画『虹の女神』より。





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Comments

“no rain, no rainbow”って素敵な言葉ですね。
俺もくじけそうになった時に、使わせて頂きますp(^‐^)q

電車の中で席を譲ってくれた方のように、不思議と人の痛み(ココロ、カラダの両方に対して)に敏感な人は稀にいますよね。自分もそういう人になりたい。。。


  • やまたか
  • 2007/07/05 9:16 AM
>やまたかさん
いつもコメントありがとうございます◎
しがないBLOGに共感してくれる人がいるというのは、
ほんとうれしい限りです。
わたしも他人に怒ってばかりじゃなく、
敏感になれるよう努力したいとおもいます。
  • asuka
  • 2007/07/09 10:24 PM
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