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no rain, no rainbow

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病室の窓には、
いつも病院の前を通る人たちの姿がうつった。
朝はつらかった。
会社や学校に向かう人たちの影は、
いつも世界とわたしが、
この窓という大きな壁で区切られていると感じさせた。

あっち側はいいな。
あっち側にいきたいな。

やりたいことが沢山あるのに、
麻痺でそれがもうすべてできないなら
いっそのこと死んでしまいたいと思う朝も
何度もあった。

そんなことを考えてしまうときは
いつも孤独を感じた。

誰も分かってくれない。
なんでわたしはこんな目に遭っているのに、
世界は普通に回っているんだろう。

そんなことを考えてるときの
わたしの呼吸はひどく乱れていたと思う。

心配してくれていた大切な友だちに対してさえ、
醜いことを考えた。

心配してくれているのだろうけど、
それでも、それぞれの日常は過ぎていて、
わたしができないことを当たり前にやって、
笑ったり、怒ったり、悲しんだり、喜んだり、
そういうささいなことで時間が過ぎていく。
きっとわたしのことなんか
ほんとは関係ないんだろう。

我慢できなくなって、
苦しくて、苦しくて、
その思いを友だちにメールでぶつけてしまった。

でも、彼は言った。

「おれらはただ想像して
 心配して
 考えてるだけで
 痛みを変わることも
 同じ立場に立つこともできないのが
 心苦しいよ。
 少なからず明日香のまわりにいる人たちも
 力になってあげたいと思いながら
 どうにもならないジレンマを抱えてると思うよ」

そして、わたしにもうひとつのジレンマの話をしてくれた。

そう思ってしまうのは、
重い病気を抱えている人共通の心理で、
自分の友だちも同じことを言っていたこと。
だから、反省する必要はないこと。

でも、同時に彼の病気の友だちは、
「まわりが誰も分かってくれない気がしても、
 まわりの存在で少なからず支えになっているっていう
 ジレンマもある」
と言っていたそうだ。

その気持ちは痛いほどよくわかった。
涙が出るほど、わかった。
まわりの存在に支えられている分、
そして、その存在が
今の自分にとってどんなに大きいか分かっている分、
彼らとの距離を感じるのが恐ろしかった。


彼の病気の友だちは亡くなってしまった。
わたしも何度かクラブで会ったことがある。
明るくて、ダンスがうまくて、
かっこいい人だった。

彼は最後、孤独を感じずにいれただろうか?

病気になった彼に会っていないわたしは
よくわからない。

でも、わたしはその言葉に救われた。
胸にすとんと響いた。
もう一度だけでも、会って話をしたかった。


最後に、友だちは言ってくれた。

「何があっても味方だから。」


また、孤独を感じたら、
この言葉を思い出そう。





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